問題はぜんぶ自分たちで作っています

プリントを作るプログラムは、作り方の違いごとに分けて書いていて、いま20本あります。 ナンプレ、ノノグラム、間違い探し、点つなぎ、迷路、ナンクロ、シークワーズ、カックロ、クロスワード、魔方陣、マッチ棒パズル、一筆書き、クイズ(脳トレクイズ・なぞなぞ・早口言葉)、ビンゴカード、すごろく、学習プリント(計算・言葉・漢字のプリントも同じプログラム)、立方体の展開図、お金の計算、行事の学習プリント(もじぬりえ・ことばさがし・かたちめいろ)、ぬりえです。 トップの「種類で選ぶ」は、配る側が探しやすいように19種類に分けているので、この数とは合いません (計算と言葉・漢字のプリントは学習プリントと同じプログラムで作り、行事の学習プリントと立方体の展開図とお金の計算は、作るプログラムは別ですが種類の一覧では学習プリントに入れています)。 言葉のパズルが使う辞書だけは別に用意しています。

他所の問題集・雑誌・アプリから持ってきた問題は1問もありません。 なぞなぞは「◯◯は◯◯でも」のような昔からある言葉あそびの形を使っていますが、 問いの文そのものは自分たちで書いています。 図形も同じで、間違い探しの絵も点つなぎの輪郭も、こちらで作った座標データです。

作った人とは別の仕組みで、もう一度解き直す

作る工程のなかで、ここに最も手をかけています。

問題を作ったプログラムに「この問題、解ける?」と聞いても意味がありません。 作る側と確かめる側が同じ考え方だと、同じ勘違いを両方がしてしまって気づけないからです。 だから種類ごとに、作る仕組みとはまったく別の方法で書いた検算用の仕組みを用意して、 出来上がった問題を1問ずつ解き直しています。

種類作るときのやり方確かめるときのやり方
ナンプレ候補を絞り込みながら探索して盤面を作るDancing Links という別方式で解き直す
迷路Recursive Backtracker で全域をつなぐUnion-Find と幅優先探索で、通り道が1本だけか数える
ノノグラム図形からヒントの数列を作る全部の並べ方を数え上げて、答えが1つだけか確かめる
間違い探し元の絵に変更を加えて2枚目を作る2枚を実際に画像にして、画素で突き合わせる
カックロ数の組み合わせを探索して盤面を作る全解探索で、答えが1つだけか確かめる
ナンクロ・シークワーズ辞書から語を選んで盤面に詰める紙に刷るものだけを入力にして、答えを復元し直す
もじぬりえ絵のデータの色ごとに、塗る字と似た字をマスに置く紙に刷る字と「ぬる字」の欄だけから塗った絵を組み立て、元の絵とマス1つずつ突き合わせる
かたちめいろ季節の形のマスの中で、全域をつなぐ。正しい道が形の全マスの4分の1に届かないものは捨てる通路の数がマス数より1つ少なく、全部のマスにたどり着けるか(=道が1本だけか)を数え、行き止まりを端から消していく別の方法で道を解き直す
ことばさがし季節のことばを盤に置き、残りを埋めるシークワーズと同じ検算用の仕組みで、ことばが1回だけ現れ、ほかのことばが偶然できていないか確かめる

太字にした2つ(間違い探し、ナンクロ・シークワーズ)と、もじぬりえは特に大事にしています。作った側が持っている情報を渡してしまうと、 「紙だけを見た人が本当に解けるか」の答え合わせになりません。 だから検算用の仕組みには、読者が受け取るのと同じものしか渡していません。

脳トレクイズ(都道府県・ことわざ・昭和・なぞなぞ)は、盤面を解き直す仕組みではなく、出典と突き合わせて答えを確かめています。 都道府県の庁所在地は、別に取った一覧と47件すべて突き合わせました。 ことわざは、出典のページの本文にその形そのままで載っているかを1件ずつ確かめました。 昭和の出来事は、出典(ウィキペディアの記事本文)から年の入った一文を引いて確かめました。 なぞなぞだけは答えが1つに決まるかを機械では確かめられないので、ほかの答えも当てはまる問いを外し、外部の校閲にも通しました。

答えがある・答えが1つしかない・作ったときの答えと一致する。 この3つがそろった問題だけを紙にします。1つでも合わない問題は捨てて、作り直します。

同じ問題が2枚出ないようにしている

同じ問題が同じ束に2枚入っていたら、10枚あっても9枚です。

盤面には向きや数字の付け替えで「見た目は違うけれど中身は同じ」というものがあります。 ナンプレなら回転・反転・数字の入れ替えがそれにあたります。 そこでそれらをすべて同じ形に直してから照合するようにしていて、 1ページの中に中身の同じ問題が入らないようにしています。

ページをまたいだ重なりは、配っているPDFを1枚ずつ比べて確かめています。 別のページの紙と中身が同じ紙があれば、公開の前の検査で止まります。 ただしこちらは紙の中身そのものの比較で、回転や数字の付け替えまでは直していません。

難易度は「手がかりの数」では決めない

「上級」「かんたん」といった表示は、最初に置かれている数字の数では決めていません。

決め方はこうです。人が実際に使う解き方を易しい順に当てていって、 最後まで解くのにどこまで必要だったかで段を決めます。 ナンプレなら「ここには1つしか入らない」から始めて、ロックされた候補、 隠れたペアや三つ組、と順に上げていきます。

手がかりが多くても難しい問題はありますし、少なくても素直に解ける問題もあります。 数だけで並べると、束の中で難しさがばらつきます。

「使った」と「無いと解けない」は分けて出します

表には2つの数を並べています。その手筋を使った問題数と、 その手筋が無いと解けない問題数です。同じではありません。

易しい順に手筋を当てていく解き方なので、記録に残るのは 「そのとき他に動かせる手が無かった」手筋です。あとから別の道が見つかることがあります。

実際、上級の50枚は「ロックされた候補」を50問中47問で使いますが、 その手筋を外して解き直すと40問は別の手で解けます。無いと解けないのは7問です。 難問の X-Wing にいたっては、16問で使うのに、外しても解けない問題は2問だけです。

「使った」を「要る」と書くと、読者にとっては嘘になります。だから両方出します。 無いと解けない問題数は、その手筋だけを階梯から外して解き直して数えています。

パズルのページには、その束の紙を全部調べた結果を表にして載せています。 紙のほうにも、1問ずつ盤面の下に「ヒントの数」(最初から入っている数字の数)「難易度」「使った解き方」を刷ってあります。 束から1枚選ぶとき、解く前に手ごたえが分かるようにするためです。

絵をどうやって用意しているか

種類によって違うので、分けて書きます。

種類絵の作り方
間違い探しの絵座標データから描いています。画像生成AIは使っていません
点つなぎの輪郭座標データから描いています。画像生成AIは使っていません
ぬりえ(マンダラ・和柄)計算で図形を組み立てています。画像生成AIは使っていません
ぬりえ(動物・花・乗り物など)画像生成AIで作っています(下に詳しく書きます)
行事の学習プリントの絵と迷路の形マス目の色や形の並びとしてデータで作っています。画像生成AIは使っていません
ノノグラムの絵1マスずつ指定したドット絵のデータから作り、ヒントの数字はプログラムで計算しています。画像生成AIは使っていません
運筆の線と形式で描いています。線の両はしに添えた小さな絵は、ぬりえと同じ画像生成AIの線画を小さくして使っています

行事の学習プリントの絵は「見て分かるか」を確かめる

もじぬりえの絵(12〜16マス角)と、かたちめいろの形は、どちらもマス目の並びです。 形は円や多角形を組み合わせてマス目に落とし、それで形が出ないもの(ちょうちょ・かがみもち)は マスを1つずつ指定しています。

マス目に落とすと、別の物に見えることがあります。そこで作ったものを画像に起こし、 名前を見なくても何の絵か分かるかを確かめてから使っています。 分からなかったものは描き直すか、使うのをやめました(夏の「ふうりん」は、きのこや木に見えたので使っていません)。

間違い探しと点つなぎにAIを使わない理由

間違い探しは「2枚の絵が、指定した数か所だけ違う」ことが成立の条件です。 似た絵を2枚生成する方法では、意図しない差が無数に入ります。 こちらでは1枚目を図形の集まりとして作り、そこに 削除・色替え・位置ずらし・大きさ変更・左右反転のうち指定した数だけを加えて2枚目にします。 だから違いの数がぴったり合うことを、画素の比較で確かめられます。 生成した絵では、この確認ができません。

点つなぎも同じで、番号のついた点の並びが座標として要ります。

ぬりえの線画にAIを使っていること

動物・花・昆虫・乗り物・食べ物・風景・海の生きもの・恐竜・昔のくらし・季節の行事のぬりえは、 画像生成AIで線画を作っています。 隠さずに書いておきます。

作ったものをそのまま配ってはいません。1枚ずつ機械で調べて、条件に合わないものは捨てています。

  • 白と黒の2色だけに直します(生成された絵には灰色のぼかしが残るため。刷ると線が沈みます)
  • 描いてある範囲まで切り詰めます(A4に大きく1点入るようにするため)
  • 塗り分けられる場所の数を、実際に塗りつぶして数えます。 高齢者向けは6〜12か所、こども向けは8〜15か所、大人向けは40〜120か所と決めていて、 範囲から外れた線画は受け入れません
  • 線の量が極端に多い・少ないもの(生成の失敗)も捨てます

受け入れた線画は、そのまま保管して配布物の元にしています。 同じ指示を出しても同じ絵は出てこないので、作り直すのではなく、 一度受け入れたものを使い続ける形にしています。

マンダラと和柄のぬりえは、AIではなく計算で図形を組み立てています。 こちらは輪や敷き詰めの数から塗り分ける場所の数が決まるので、描く前に数が確定します。

AIで作った絵について、正直に言えること

  • 他の人が似た絵を受け取っている可能性があります。 生成された絵は唯一のものではありません。 「ここでしか手に入らない絵」ではない、ということです
  • 生成した絵をこちらで加筆したり、手で描き直したりはしていません

AIで作った絵に、このサイトが加えていること

絵そのものは唯一のものではありませんが、紙にするまでに決めていることはこのサイトのものです。

  • 何を描くか。 上に挙げた動物・花・乗り物などの題材を、こども・大人・高齢者の3つの対象に分けて描き分けています。同じ題材でも、対象ごとに別の絵です
  • 対象ごとの塗りやすさ。 上に書いた塗り分けの数の範囲に入らない線画は使いません。線の太さも対象ごとに測っていて、各ページに実測を載せています
  • 束の組み方。 1束に入れる枚数と並び順を決め、配っている紙の塗り分けの数と線の太さを1枚ずつ測って、ページの表に出しています

言葉のパズルに使っている辞書

ナンクロとシークワーズ、クロスワード、行事の学習プリントのことばさがしは、日本語の語彙が要ります。

使っているのは SudachiDict の小さいほうの語彙表です。 配布条件は Apache License 2.0 で、その元になっているのは UniDic(BSD-3-Clause)だけです。 どちらも、使った先に同じ条件を引き継がせる決まりを持ちません。

そこから人名・地名・作品名などの固有名詞を機械的に落として使っています。 知らないと解けない語で埋まったパズルにしないためです。

このうちナンクロ・シークワーズ・ことばさがしの3つは、言葉の意味の説明(カギ文)を使いません。 盤面と語の一覧だけで成立するので、辞書の語釈は一切参照していません。

クロスワードのカギ文は、全部こちらで書いています

クロスワードだけはカギ文が要ります。辞書の語釈は読まず、写さず、要約もしていません。 使っている辞書は語と読みと品詞しか持っておらず、そもそも語の説明が入っていないからです。 カギ文は語そのものから自分たちの言葉で書き、785語ぶん(2文字291語・3文字494語)を用意しました。 全部を3回に分けて見直し、84件を直して3語を落としています。そのあと各段を30枚に増やしたときに、出る語のカギ文をもう一度読み直し、答えと食い違っていた1件(「ボタン」に花の牡丹のカギ)と、言い方があいまいだった9件を直しました(「かよう」を「週の初め」としていた、など)。

さらに語を228語足して、同じ答えが何度も出ないようにしています。いま出題に使っている語は合わせて1013語です。はじめに用意した785語は3回に分けて見直して84件を直し、あとから足した228語は、答えが1つに決まるか・事実として正しいか・高齢の読者にも通じる言い方か、の3点で全部を読み直しました。そのあと、同じ字数の別の語でも合うカギと、答えの字を含むカギが見つかったので、2026-10-11 に11語のカギ文を書き直しています(著者・編集体制の誤りの記録)。

答えを決めるのはカギ文で、盤のマスの形ではありません。 ここは試して分かったことです。 出題語彙を変えながら盤を埋めて、埋め方が何通りあるかを数えました。埋まった盤は122枚で、 そのうち答えが1通りに決まった盤は0枚でした。語彙を200語まで減らすと、今度は盤そのものが 埋まらなくなります(7×7で10枚中3枚・9×9で10枚中6枚が不成立。2026-09-18 の実測)。 そこでカギ文と語を1対1にして、同じ文を2つの語に付けないようにしています。 答えの語は2文字か3文字だけで、人名・地名・商品名は語彙に入れていません。

紙にするときに守っていること

  • A4縦が基本です。ナンプレなら1マス17mm角、罫線は細線0.25mm・太線0.9mmで引いています (数字はいずれも配るPDFから測った実寸です)
  • 文字も線も、紙の端から20mm内側に収めています。 家庭用プリンターは端まで刷れない機種が多く、余白が足りないと切れるためです。 座標がそこを外れたら組版の途中で止まる仕組みにしていて、気づかず出すことがありません
  • フォントは Noto(SIL Open Font License)を実ファイルごと埋め込んでいます。 相手の環境にフォントが無くても、同じ形で刷れます
  • 解答は別紙です。表面に答えが透けないよう、問題と解答は別のページにしています

配ってよい範囲は 利用規約 に書いています。